本文へ移動

教員の研究活動

マリー・クワント(MARY QUANT)展を見学し、ファッションのマーケティング&ブランディングを学んできました!
2023-01-31
カテゴリ:活動の紹介-ビジネス実務学科
フィールドワークでビジネスの専門知識を学ぶゼミ
ビジネス実務学科織戸ゼミでは、マーケティングのフレームワーク(考え方の枠組み)とマーケティングリサーチの技法を用いて、ゼミ生が『カワイイ』と感じる「カワイイプロダクト」を研究しています。

昨年末の12月28日と年明けの1月24日、1年のゼミ生が2陣に分かれ、マリー・クワント日本初の回顧展となる「マリー・クワント展」を見学しました。

同展覧会は東京・渋谷の「Bunkamura ザ・ミュージアム」で開催され、およそ100点の衣服や小物、写真・映像等を展示し、1950~70年代にかけて、マリー・クワントのデザイナーとして、あるいは起業家として、そして時代を切り開いたイノベーターとしての歩みをたどるものです。

今回は「マリー・クワント展」を通してゼミ生が学んだビジネスの知識をレポートします。
「マリー・クワント」とは?
1950年代までのイギリスでは、ファッション業界は上流階級や富裕層をターゲットとしており、オートクチュール(高級注文服)が流行の中心でした。その頃、マリー・クワントはミニスカートなど自分が着たいと思うファッションアイテムを若者に提案することにより爆発的な人気を得たのです。そのうねりは若者たちのストリートカルチャー「スウィンギング・ロンドン」へとつながっていきます。

彼女はヘアドレッサーのヴィダル・サスーン、ファッションモデルのツイッギー、ロックバンドのビートルズやローリングストーンズらとともに時代を席巻したのです。
ファッションブランドを題材に「イノベーション」と「ゲームチェンジ」を学ぶ
スカートの丈も時代も変えたマリー・クワントですが、その功績はミニスカートにとどまらず、パンツスタイルの斬新性、ジャージやPVC(ポリ塩化ビニル)をファッションに採り入れた素材の革新性にあります。マリー・クワントは、従来のファッション文化や業界の商習慣に対して、異なる考え方や技術を取り入れ、若者に新たな価値を提供することにより、社会の大きな変化を実現したブランドとなったのです。

現代風に表現すると、マリー・クワントは言わば「イノベーター」「ゲームチェンジャー」であり、1960年代の世界のファッション業界に破壊的イノベーションをもたらしました。

「イノベーション=最先端テクノロジー」と思い込みがちですが、今回の展覧会の見学を通してゼミ生は、テクノロジー偏重ではない新しい価値の提供による「イノベーション」とそれまでのビジネスのルールを打ち破り成長する「ゲームチェンジ」を身近な題材から学ぶことができました。
「マリー・クワント」ブランドからビジネスモデルの大切さを学ぶ
1970年代に入ると、マリー・クワントはファッションブランドから、コスメチックやグッズ、ホームファッションへと領域を拡大し、「ライフスタイルブランド」として発展していきます。

ブランドのアイコンとなる「デイジー」マーク、マリー・クワント自らがライフスタイルのアイコンとなるプロモーション手法、ブランドのライセンス供与によるビジネスの成長など、それまでのファッション業界では考えられなかったビジネスモデルを確立しました。

デザイナーのクリエイティブな才能だけでは、一過性のビジネスとなる可能性もありますが、持続可能なビジネスを創り出した「マリー・クワント」ブランドを体験したゼミ生は、利益の源泉を創出する仕組みの大切さも学びました。

参考資料:時代を変えたミニの女王 マリー・クワント(展覧会図録)
https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/22_maryquant/catalog_goods.html
学生からのコメント
当時の女性たちは本当に楽しかっただろう。新しいファッションにワクワクして毎日を過ごしていたに違いないと羨ましくさえ思いました。

ファッションビジネスに与えた影響は知らないことばかりでしたが、楽しく学ぶことが出来ました。

自分たちが普段着ているような服もあれば、昔ならではのデザインもあって、どれも新鮮に感じました。

期待していたよりも展示物が多く、とても勉強になりました。デザインも興味深いものばかりでした。

TOPへ戻る