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昨年に引き続き、「市価調」のリサーチ技法を実践してきました!
2024-04-03
カテゴリ:活動の紹介-ビジネス実務学科
フィールドワークで実践的なマーケティングの専門知識を学ぶゼミ
ビジネス実務学科織戸ゼミでは、マーケティングのフレームワーク(考え方の枠組み)とマーケティングリサーチの技法を用いて、ゼミ生が『カワイイ』と感じる「カワイイプロダクト」を研究しています。

この4月に2年生となったゼミ生は、アパレル&コスメのブランドや各種キャラクターに焦点を当て、ブランドとキャラクターのコラボレーションによる相乗効果といった観点からカワイイプロダクト研究を進めています。

2024年3月28日、カワイイプロダクトの特徴やターゲット層をより明確にすることを目的として、埼玉県越谷市にある日本最大級のショッピングモール「イオンレイクタウン」を視察し、競合店調査の手法である『市価調*(しかちょう)』を実践してきました。

今回は、ゼミ生が「市価調」の結果を今後の研究活動に活用するために用いる『ペルソナの想定』、『タッチポイントの予測』、『カスタマージャーニーマップの作成』を紹介します。これらのマーケティングの考え方は、企業が消費者の購買行動プロセスを理解するために欠かせないものです。
 
*詳細は下記URLの『「市価調」とは?』を参照
消費者購買行動プロセスを理解するための技法
1.ペルソナの想定

 『ペルソナ』とは商品やサービスのターゲットとして想定される顧客層の典型的なプロフィールや人物像のことです。年代や性別などターゲットの属性やライフスタイル、価値観といった仮想の顧客モデルを設定することで、広告や販促プロモーションの効果を高めることができると考えられています。なお、デスクリサーチや店舗視察、インタビューやアンケート調査を実施することによって、「ペルソナ」の人物像が実在するかどうか検証することが可能です。

2.タッチポイントの予測

 『タッチポイント(コンタクトポイントとも称されます)』とは、上記のペルソナが購買に至るまでに接触する広告や販促プロモーション、SNSとの接点のことです。確度の高いペルソナを想定することができれば、ターゲットが頻繁に接触するタッチポイントの種類(メディア)を予測することが可能です。

3.カスタマージャーニーマップの作成

 『カスタマージャーニーマップ』は顧客の購買に至るまでのプロセスを「ひとつの旅」に例え、商品やサービスの認知や興味喚起といった購買前の段階から、店頭やECサイト(ネットショップ)での購買体験へと顧客をいざない、購買後の実際の商品体験によって満足度を高めるための施策を考えるマーケティングの手法です。「カスタマージャーニー」は「ペルソナ」及び「タッチポイント」と密接な関係にあり、ペルソナを想定しタッチポイントを予測することによって「カスタマージャーニーマップ」を作成し、消費者の購買行動プロセスを理解します。
カスタマージャーニーマップ
購買行動プロセスの明確化による「ポジショニングマップ」の完成へ
 4月からゼミ生は、今回の市価調で収集した情報を分析した上で、アパレル&コスメのブランドやキャラクターをリストアップするとともに、ブランドイメージやキャラクターイメージと称される『アトリビュート**』を考案します。学内インタビューも交え、アトリビュートが出揃った段階でアンケート調査の統計的なデータを収集し、代表的なカワイイプロダクトの『ペルソナ』を想定して『タッチポイント』を予測、『カスタマージャーニーマップ』の作成に取り組みます。最終的にゼミ生は、1年後の卒業に向けて『カワイイプロダクト ポジショニングマップ』の完成を目指して研究活動を進めていきます。
 
**詳細は下記URLの『「アトリビュート」を考案し、「カワイイプロダクト ポジショニングマップ」を完成させる』を参照
学生からのコメント
  • 実際に店舗を視察してみると、1年次のゼミで考えた年齢層やライフスタイルなど、イメージ通りだったことやイメージと違うことが明確になり、とても良い経験になったと感じました。店舗視察の結果をこれからのゼミの活動に有効に活用したいと思います。
  • CDショップやお菓子屋さんなど普段は意識していませんでしたが、自分の身の回りにはキャラクターが数多く存在していることに驚きを感じました。キャラクターとブランドのコラボレーションを深掘りし、「カワイイプロダクト ポジショニングマップ」を完成させられるよう頑張ります。
  • キャラクターグッズのみを観察するだけでなく、コーナーの規模や在庫数などにも着目し、視野を広げることができたと思います。この貴重な経験を今後のゼミの活動に活かしていきたいと思います。
  • キャラクターのイメージを考えながら店舗を視察しました。普段、キャラクターのイメージを感覚的に捉えていたので、フィールドワークで言語化するヒントを得ることができました。2年次のゼミ活動も頑張ります。
 
 
文責 川口短期大学 ビジネス実務学科 織戸恒男
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