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越谷イオンレイクタウンでアパレル&コスメショップを視察し、「市価調」のリサーチ技法を学んできました!
2023-03-27
カテゴリ:活動の紹介-ビジネス実務学科
フィールドワークでビジネスの専門知識を学ぶゼミ
 ビジネス実務学科織戸ゼミでは、マーケティングのフレームワーク(考え方の枠組み)とマーケティングリサーチの技法を用いて、ゼミ生が『カワイイ』と感じる「カワイイプロダクト」を研究しています。

 2023年3月7日、小売業や販売職への就職を希望する1年のゼミ生が中心となり、埼玉県越谷市にある日本最大級のショッピングモール「イオンレイクタウン」を視察し、小売業界で広く行われている競合店調査の手法「市価調(しかちょう)」を実施しました。

 今回は、市価調を通してゼミ生が学んだビジネスの知識をレポートします。


「市価調」とは?
 市価調は文字通り「市場価格調査」の略であり、小売店の責任者やスタッフが競合店に実際に足を運び、品揃えや価格を調べる業務のことです。アパレル&コスメの場合には、デザインや色、商品ディスプレイや什器レイアウト、買い物客の導線という視点も加味し、競合店のVMD(Visual Merchandising; ビジュアルマーチャンダイジング)を把握することによって、自分たちのビジネスを競合に比べ有利に展開することを目的に実施します。

 また、売上が伸び悩んでいる時には、ただ手をこまねいているだけではなく、売上の良いお店や人気のあるお店に対して積極的に市価調を行い、自分たちのお店のテコ入れをするためにも市価調は効果的です。ビジネスのフレームワークに当てはめるなら、市価調はPDCAサイクル(Plan・計画→Do・実行→Check・評価→Action・改善)の常に起点となる重要なビジネス実務のひとつと言えるでしょう。

 なお、日本ビジュアルマーチャンダイジング協会(JAVMA)は、「ビジュアルマーチャンダイジングとは文字どおりマーチャンダイジングの視覚化である。それは企業の独自性を表わし、他企業との差異化をもたらすために、流通の場で商品をはじめすべての視覚的要素を演出し管理する活動である。この活動の基礎になるものがマーチャンダイジングであり、それは企業理念に基づいて決定される*」と定義しています。つまりVMDは消費者との接点である小売店舗でのブランディング活動です。


*出典:日本ビジュアルマーチャンダイジング協会(JAVMA)
http://www.javma.com/about/vmd.html
(最終閲覧 2023年3月9日)


市価調の技法を活用して、アパレル&コスメブランドの特徴を明らかにする
 今回の校外学習では、市価調の技法を用いてイオンレイクタウンにあるアパレル&コスメショップのVMDを言語化し、それぞれのブランドの特徴を調べることを目的としています。

 イオンレイクタウンには合計700を超える店舗があるため、効率的に視察できるように、予めゼミ生の年代向けのアパレル&コスメショップを抽出し、ゼミ生の観察と見解、インターネット検索や文献によって以下の情報を収集しました。

  1. 正式なブランド名
  2. ターゲットイメージ(ファッション意識・価値観・ライフスタイルなど)
  3. カワイイレベルの評価(高・中・低)とその理由
  4. ブランドの特徴とイメージワード(ブランドを言い表す言葉を形容詞で表現→アトリビュート)
「アトリビュート」を考案し、「カワイイプロダクト ポジショニングマップ」を完成させる
 マーケティングの実務において、企業やブランド、商品の特徴を「アトリビュート<Attribute (s)>」と呼んでいます。企業の特徴は“Company/Corporate Attributes”、ブランドなら“Brand Attributes”、商品やサービスならば“Product Attributes”と表現します。アトリビュートは、広告や実際の商品など企業のマーケティング活動に接した消費者が感じる価値と便益を、消費者目線の言葉で言い表したものです(ブランドアトリビュートであれば、「高級な」「洗練された」「自分向けの」「クールな」など)。

 4月からゼミ生は、今回の校外学習で選定したアパレル&コスメのブランドを加え、収集した情報をもとに考案する『ブランドアトリビュート』を分析軸として、1年後の卒業に向けて『カワイイプロダクト ポジショニングマップ』の完成を目指します(下の写真は、昨年の明暁祭で展示した「カワイイプロダクト ポジショニングマップ」)。
学生からのコメント
  • レイクタウンはとても広いので、歩き回るのが大変でしたが、市価調の技法とPDCAサイクルについて楽しく学ぶことが出来ました。
  • 収集した情報をもとにブランドイメージを整理し直して、4月から始まるゼミでは、1年次の「カワイイプロダクト ポジショニングマップ」の完成度を高めたいと思います。


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